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【迷作?】洋楽の面白い邦題【名作?】

 

1. サブスク時代には消えつつある「邦題」という名のエンターテインメント

 

スマートフォンを開けば、Apple MusicやSpotifyといった定額制の音楽ストリーミングサービスで、世界中のあらゆる音楽が瞬時に聴ける素晴らしい時代になりましたよね。皆さんも日常的に洋楽を聴く機会があるかと思いますが、ふと画面に表示される曲名を見たとき、ほとんどが「英語の原題そのまま(カタカナ表記含む)」であることに気づくはずです。

しかし、時代を少し遡って、レコードやCDが音楽メディアの主役だった昭和から平成初期にかけての日本の音楽業界は、今とは全く違う状況でした。当時はインターネットもなく、英語に馴染みのない日本人にとって「英語の曲名」はそれだけでハードルが高く、どんな曲なのかイメージしづらかったのです。

そこで活躍したのが、日本のレコード会社の担当者たちです。彼らは、海外のアーティストの曲を日本で少しでもたくさん売るために、独自の日本語タイトル、いわゆる「邦題(ほうだい)」を一生懸命に考えてつけていました。時には曲の歌詞を美しく翻訳し、時には曲の雰囲気だけで勢い任せに言葉を当てはめ、そして時には原題の意味など完全に無視して「とにかく日本の若者の気を引くキャッチーな言葉」をドーンと乗せてしまうこともありました。この当時のレコード会社担当者たちの汗と涙(そして少々の悪ノリ)の結晶とも言える「邦題」は、今振り返るとツッコミどころ満載で、一つの独立したエンターテインメントとして非常に面白い読み物になっているのです。

 

2. 伝説の始まり!「ビートルズがやって来る ヤア!ヤア!ヤア!」の衝撃

面白い邦題の歴史を語る上で、絶対に避けては通れない金字塔のような作品があります。それがあまりにも有名なイギリスのロックバンド、ザ・ビートルズの楽曲(および同名の主演映画)です。

原題は「A Hard Day’s Night(ア・ハード・デイズ・ナイト)」。直訳すると「ハードな日の夜」といった感じで、忙しく働き詰めだった一日の終わりの疲労感と、愛する人に会える喜びを歌った名曲です。普通なら「忙しい夜」とか「疲れ果てた夜」なんていうタイトルになりそうなものですよね。しかし、当時の日本の担当者がつけたタイトルはなんと、

『ビートルズがやって来る ヤア!ヤア!ヤア!』

でした。もはや原題の「A Hard Day’s Night」の要素は1ミリも残っていません。「ハードな日」はどこへ行ってしまったのでしょうか(笑)。

実はこのタイトル、当時の日本における「ビートルズ旋風」の凄まじい熱狂ぶりをそのままパッケージしたようなものなんです。「世界中で大騒ぎになっているとんでもない若者たちが、ついに日本にもやってくるぞ!ヤアヤアヤア!」という、当時のファンたちの熱狂的なテンションや、映画宣伝のお祭り騒ぎの空気を最優先にした結果、このようなぶっ飛んだタイトルが誕生しました。

現在では原題を尊重して『ア・ハード・デイズ・ナイト』という表記に統一されることが多くなりましたが、日本のオールドファンにとっては、あのイントロの「ジャーン!」という象徴的なギターのコードを聴くたびに、「ああ、ビートルズがヤアヤアヤアとやってきたんだな」と心が躍る、決して忘れられない魔法の言葉になっています。

3. 原題の面影ゼロ!?担当者のセンスが爆発したトンデモ邦題たち

ビートルズ以外にも、原題の意味を無視して勢いで突っ走った「トンデモ邦題」は数え切れないほど存在します。

例えば、世界的なポップスターであるシンディ・ローパーの大ヒット曲「Girls Just Want to Have Fun」。直訳すると「女の子はただ楽しみたいだけ」という、女性の自立や自由をポップに歌い上げた素晴らしいアンセムです。しかし、日本で発売されたときの邦題は、

『ハイスクールはダンステリア』

でした。「ハイスクール(高校)」という単語は歌詞の中に一切出てきませんし、ミュージックビデオを見ても高校生の話ではないことは一目瞭然です。おそらく当時の日本でディスコブームが到来しており、若者の間で「ダンステリア」という言葉がトレンドになっていたため、「とりあえず流行りの言葉とハイスクールをくっつけておけば、日本のティーンエージャーが飛びつくだろう!」というレコード会社の猛烈な営業戦略が見え隠れします。

さらに極め付けは、アメリカの伝説的ロックバンド、エアロスミスの「Walk This Way」です。この曲はヒップホップグループのRUN D.M.C.とのコラボレーションでも大ヒットした、ロック史に残る超名曲です。

「Walk This Way」は「こっちへ歩いてきな」「こんな風にやってみな」といった意味合いの英語ですが、日本で最初につけられた邦題はなんと、

『お説教』

でした。かっこいいハードロックの曲名が「お説教」って、思わずズッコケてしまいそうになりますよね。これはおそらく、ボーカルのスティーヴン・タイラーが、早口でまくしたてるように歌う(ラップのように言葉を詰め込む)その独特の歌唱スタイルが、まるで親や先生がガミガミと「お説教」をしているように聞こえたから、という理由でつけられたと言われています。音楽のノリと雰囲気だけでタイトルを決定してしまう、当時の日本の音楽業界のおおらかさと自由すぎるセンスには、ただただ脱帽するしかありません。

4. 逆にカッコいい!曲の魅力を何倍にも引き上げた「神邦題」

 

トンデモ邦題ばかりを紹介してしまいましたが、もちろん、担当者の素晴らしい文学的センスによって、原題以上に曲の魅力を深く日本のリスナーに伝えてくれた「神邦題」もたくさん存在します。

有名なところでは、イギリスのロックバンド、クイーン(Queen)の大ヒット曲「Another One Bites the Dust」です。

直訳すると「もう一人、ほこりを噛む(=また一人地面に倒れて死ぬ)」という、西部劇などでよく使われる英語の慣用句です。これをそのまま直訳しても日本人にはピンときません。そこで担当者がひねり出した邦題が、

『地獄へ道づれ』

です。この曲の持つ、重く響くベースラインと、どこか不気味で緊迫感のあるサウンドの雰囲気を、「地獄へ道づれ」という少しおどろおどろしくもカッコいい日本語で見事に表現しきっています。原題の持つニュアンスを汲み取りつつ、日本人の感性にバシッと刺さる言葉を選んだ大傑作邦題と言えるでしょう。

また、イギリスのバンド、ザ・ポリス(The Police)の歴史的バラード「Every Breath You Take」も外せません。

「あなたが息をするたびに(監視している)」という、実はちょっと執着心が強くてストーカーチックな内容も含まれているラブソングなのですが、この曲につけられた邦題は、

『見つめていたい』

でした。原題の持つ少し狂気じみた部分を包み隠し、美しく切ないメロディにぴったりの、純粋でロマンチックな究極のラブソングとして日本中に広めることに成功しました。この邦題のおかげで、日本では結婚式などの定番ソングとして長く愛されることになったのです。翻訳という作業が、いかに音楽の受け取られ方を変える力を持っているかがよくわかるエピソードですね。

5. タイトルの裏側を知ると、洋楽をもっと歌いたくなる!

 

いかがでしたでしょうか。「ヤアヤアヤア」から「お説教」、そして「地獄へ道づれ」まで、時代を彩ってきた洋楽の面白い邦題たち。今は原題表記が当たり前のスマートな時代になりましたが、当時のレコード会社の担当者たちが「どうにかしてこの素晴らしい音楽を日本の人たちに届けたい!」と頭を抱えて絞り出したこれらのタイトルには、なんだかとても人間臭くて、温かい魅力が詰まっているように感じませんか。

ただなんとなくメロディを聴いて楽しむのも音楽の素晴らしい味わい方ですが、こうして「なぜこんなタイトルになったのか?」「本当の歌詞の意味はどうなっているのか?」という裏側のエピソードを知ると、その曲に対して今まで以上に強い愛着が湧いてくるはずです。そして、曲の背景や言葉の意味を深く理解したとき、人は自然と「自分もこの曲を声に出して歌ってみたい!」と思うものです。

「でも、洋楽は英語の発音が難しくてカラオケで歌う自信がない…」
「名曲の雰囲気を出してかっこよく歌い上げてみたいけれど、どう練習すればいいかわからない…」

そんな風に感じている方にぜひおすすめしたいのが、『オーラボイスボーカルスクール』です。

オーラボイスボーカルスクールでは、単に音程を合わせるだけの機械的なレッスンではなく、生徒さん一人ひとりの「こんな曲をかっこよく歌ってみたい!」という気持ちに寄り添った、丁寧で楽しいボイストレーニングを行っています。音楽の知識や経験が全くない初心者の方でも大歓迎です。プロのインストラクターが、英語の曲を歌う際のリズムの取り方や、喉に負担をかけない自然な発声のコツを、わかりやすくかみ砕いて指導してくれます。

「ハイスクールはダンステリア」をノリノリで歌うのも、「見つめていたい」をしっとりと歌い上げるのも、あなたの自由です。あの時代を彩った名曲たちを、今度はあなた自身の声で、もっと魅力的に表現してみませんか?少しでも興味を持たれた方は、ぜひオーラボイスボーカルスクールのホームページを覗いてみてください。あなたの新しい音楽体験への第一歩を、優しくサポートしてくれますよ。