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嵐ラストライブは“楽曲で語られた物語”だった|セットリストから読み解く最後のメッセージ

 

日々、忙しい生活を送っていると、ふとした瞬間にテレビやラジオから流れてくるメロディに心が救われたり、昔の思い出が鮮やかによみがえったりすることはありませんか? 日本のエンターテインメント界において、そんな風に多くの人々の人生に寄り添い、国民的なサントラとして鳴り響き続けてきたグループといえば、間違いなくです。

大野智さん、櫻井翔さん、相葉雅紀さん、二宮和也さん、松本潤さんという個性豊かな5人が集まり、20年以上にわたって音楽シーンのトップを爆走し続けた彼ら。そんな嵐が活動休止を前に、2020年12月31日に行った生配信ライブ『This is 嵐 LIVE 2020.12.31』は、今なおファンの間だけでなく、日本のポップス史における伝説として語り継がれています。

「嵐の曲はバラエティやテレビ番組でよく聴いていたけれど、あの最後のライブって何がそんなに凄かったの?」「ファンじゃないと分からない難しいこだわりがあったのかな?」と思っている音楽初心者の方もご安心ください。全33曲(挨拶を含む)に及ぶあの夜の「セットリスト(演奏された曲の順番や組み合わせのこと)」には、難しい知識がなくても1秒で胸が熱くなるような、おそろしく美しく緻密な“物語”が隠されていたのです。今回は、ご提示いただいた正しいセットリストを基に、彼らが楽曲を通じて私たちに届けた最後のメッセージについて紐解いていきましょう!

 

1. 「始まり」と「終わり」をつなぐ楽曲たち:鮮やかな虹の幕開けから、21年目のゴールテープへ

 

ライブの構成を読み解く上で最も面白いのは、やはり「どんな曲で物語が始まり、どんな曲で幕を閉じたか」という全体のフレームワークです。嵐のラストライブは、悲しみを吹き飛ばすような、きらびやかで鮮やかな選曲によって、最初から最後まで一本の太い線で繋がっていました。

音楽に詳しくない方向けにかみ砕いて解説しますと、一般的なアーティストのラストライブというのは、最初から涙を誘うようなしんみりした曲を選びがちです。しかし、嵐がこの歴史的な夜のトップバッター、記念すべき1曲目に選んだのは、なんと『LΦve Rainbow』でした。イントロのストリングスが鳴り響いた瞬間、東京ドームの空間にパッと大輪の虹が架かるような、弾けるポップさで幕を開けたのです。そこから間髪入れずに彼らのライブの鉄板曲『言葉より大切なもの』、そして櫻井翔さんのキレのあるラップが炸裂する『Lucky Man』へと繋ぐ流れは、これぞ嵐のエンターテインメントと言わんばかりの超王道のロケットスタートでした。

そして、このライブが何よりも美しく「円」を描いていた最大の根拠は、本編の締めくくりに向かう終盤の構成にあります。28曲目に披露されたのは、嵐の数ある名曲の中でも特にファンの間で名曲中の名曲と名高い、2004年のリリース曲『PIKA★★NCHI DOUBLE』。まだ彼らが国民的トップスターになる前、若い情熱をぶつけるように歌っていたあの青春のアンセムを、大人の渋みと最高の笑顔を携えた5人が歌い上げたのです。そして29曲目の『マイガール』を経て、本編のラストである30曲目を飾ったのは、1999年の彼らの出発点であるデビュー曲『A・RA・SHI』でした。

例えるなら、「とびきりオシャレな最新の特急列車に乗って遥かな未来まで旅をしていたはずが、終着駅に着いた瞬間に、子供の頃に毎日遊んでいた秘密基地の風景が目の前に広がっていた」みたいな超弩級のエモーショナルな体験です。1曲目から最新の挑戦を見せつつ、本編のゴールテープを自分たちの原点である『A・RA・SHI』で切る。この粋すぎるセットリストの構造によって、21年間のすべての出来事が一つの美しい物語として完結したのです。

 

2. 嵐のライブを象徴する“らしさ”の詰め合わせ:最先端の世界的サウンドと、歴史を刻んできた名曲たちの乱舞

 

嵐のライブがこれほどまでに多くの人を狂わせ、日本中のライブ動員記録を塗り替え続けてきた理由。それは彼らにしかできない「挑戦的な最先端の音楽性」と「誰をも置き去りにしない直球の親しみやすさ」が、まるでお互いのパズルピースをガッチリ噛み合わせるように同居しているという点にあります。

この正しいセットリストを見てみると、前半の6曲目にはブルーノ・マーズが楽曲制作を手掛けた全編英語詞の世界的ポップス『Whenever You Call』が配置されており、世界基準のスマートで格好いい嵐の姿を堂々と提示しています。そこから米津玄師さんが手掛けた壮大なNHKJ-POPアンセム『カイト』、そして国民的ウェディングソング『One Love』へと続く流れは、まさに現代のJ-POPの最高峰を歩むトップランナーとしての圧倒的な説得力に満ちていました。さらに、昔からのファンにはたまらない名曲『Yes?No?』や『僕が僕のすべて』を前半に滑り込ませてくるあたり、松本潤さんをはじめとする構成メンバーの「ファンへの愛」が異常なまでに深いことが分かります。

そして、中盤から後半にかけての「嵐らしさ」の詰め込み具合は、まさにスタミナ満点のお祭り状態です。映画の主題歌として大ヒットした重厚なダンスナンバー『つなぐ』や、セクシーな大人の色気を爆発させる『P・A・R・A・D・O・X』で大人の格好よさを見せつけたかと思えば、ライブの大定番曲『CARNIVAL NIGHT part2』や、メンバーとファンが一体となって騒げる『エナジーソング 〜絶好調超!!!!〜』、さらには5人の絆を描いた特別な楽曲『スケッチ』までをも披露。中盤の締めくくりには『Oh Yeah!』『ハダシの未来』『果てない空』といった、聴くだけで自然と拳が上がり、明日への生きる活力が湧いてくるパワーソングを惜しげもなく連発していきました。

例えるなら、「世界最高峰の超一流フレンチのフルコースを優雅に楽しんでいたら、デザートのタイミングで、みんなが大好きな最高に美味い熱々の特製ラーメンと餃子がドカンと運ばれてきて、胃袋も心も完全に満たされて多幸感で爆発する」みたいな贅沢すぎる体験です。世界最先端の音楽をスマートに鳴らしつつ、一瞬でライブハウスさながらの泥臭い熱狂の渦へと観客を引きずり込む。この変幻自在のパフォーマンス力こそが、21年間誰もその座を奪うことができなかった、唯一無二の「嵐らしさ」の正体なのです。

 

3. ラストライブに込められた“言葉にならないメッセージ”:すべてを出し切った5人が、大団円の先に託した光

 

本編のゴールである30曲目の『A・RA・SHI』を歌い終えた5人。しかし、彼らが残した音楽の物語には、まだ最高の続きが用意されていました。アンコール、すなわち彼らが本当に最後の最後に選んだ3曲(31曲目〜33曲目)の並びこそが、彼らが僕たちに託した最大の“言葉にならないメッセージ”だったのです。

彼らがアンコールの1曲目(通算31曲目)に選んだのは、ファンにとっても彼らにとっても特別な絆の歌である『感謝カンゲキ雨嵐』でした。これまで支えてくれたすべての人への深いリスペクトと愛を、ドーム中に響き渡るような優しい歌声で届けたのです。そして、そこからバトンを受け取ったのが、なんと日本中を最も明るい笑顔にしてきた無敵のキラーチューン『Happiness』でした! 活動休止の瞬間という、普通なら誰もがシクシクと涙を流してしまうようなお別れの直前に、彼らは「走り出せ、走り出せ」と、とびきりアッパーで前向きなエネルギーを全力で僕たちの背中に叩きつけてくれたのです。

そして、全33曲にわたる大冒険の最後を締めくくったのは、彼らのメンバー紹介曲であり、5人の絆そのものを表現した『Five』のメッセージでした。悲劇的な幕引きでお葬式のように終わるのではなく、どこまでもポップに、どこまでも格好よく、「僕たち5人の音楽はこれからもみんなの心の中で絶対に鳴り止まないし、みんなの未来は明るい光で満ちているよ!」という、究極の優しさと希望を私たちの胸にガッチリと灯して、5人は虹色の光の向こうへと歩みを進めました。

例えるなら、大好きな大親友が遠くの国へ引っ越してしまうお別れの日に、泣き顔を見せるのではなく、「じゃあな!また絶対に笑って会おうぜ!」と、最高にハッピーで力強いハイタッチを交わして、まばゆい笑顔のまま全力で未来へと駆け抜けていったような格好よさです。言葉以上に雄弁に語るセットリスト。彼らが最後に残したのは、涙ではなく、明日を生きるための無敵の「Happiness」という名のバトンだったのです。

 

4. まとめ:彼らが残した物語は、再生ボタンを押せばいつでも動き出す

 

嵐のラストライブ『This is 嵐 LIVE 2020.12.31』は、単に人気グループの活動休止前のお祭り騒ぎという枠を遥かに飛び越えた、音楽で完璧に組み立てられた至高の「21年間の集大成の物語」でした。

鮮やかな虹の幕開けから原点回帰の『A・RA・SHI』へと向かう完璧な本編の流れ、世界基準のサウンドと直球の親しみやすさを両立させた圧倒的な嵐らしさ、そして『感謝カンゲキ雨嵐』から『Happiness』へと続く、未来への愛に満ちたメッセージ。これらすべての要素が、あの全33曲のセットリストを通じて私たちの心に深く、深く刻み込まれました。

彼らの活動休止から月日が流れた今でも、私たちが彼らの曲を聴くたびにいつでもあの温かい気持ちに戻れるのは、彼らがあの夜、永遠に色褪せないハッピーな音楽の魔法を日本中に置いていってくれたからに他ありません。もし、最近ちょっと元気が出ないなと感じたり、あの頃の無敵だった情熱的な気分を思い出したいときは、ぜひ今夜、スマートフォンの音楽アプリでこの正しいセットリストの曲たちの再生ボタンをポチッと押してみてください。あのまばゆい虹色のステージと、最高に格好よくて優しい5人の笑顔が、あなたの目の前でいつでも鮮やかに動き出すはずです!

 


 

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