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2026.03.12

コラム

「ティッシュ1枚」が最強のポップガードになる?

 

はじめに:スマホ1台で「歌ってみた」を始めたいあなたへ

今の時代、音楽を作るのに何十万円もする機材を揃える必要は必ずしもありません。手元のスマートフォン一台あれば、世界中に自分の歌声を届ける「宅録(たくろく)」が始められます。YouTubeやTikTokで素敵な歌声を聞いて、「自分もやってみたい!」と思った方も多いのではないでしょうか。

しかし、いざ録音してみると、ある壁にぶつかります。それは「なんだか音がプロっぽくない」「ボフッという変な音が入る」という問題です。特に、マイクに向かって一生懸命歌えば歌うほど、この謎のノイズは強くなってしまいます。

この問題を解決するためにプロが使っているのが「ポップガード」という円形の網のような道具です。でも、最初から機材を買い揃えるのは少し勇気がいりますよね。そこで、今回ご紹介するのが、どこの家庭にも必ずあるティッシュペーパー1枚を使ったライフハックです。

「そんなもので本当に変わるの?」と疑いたくなる気持ちもわかります。ですが、この小さな工夫が、あなたの宅録クオリティを劇的に変える第一歩になるのです。

 

そもそも「ポップノイズ」って何?マイクが悲鳴をあげる理由

録音した自分の声を聴き返したとき、パ行(パ・ピ・プ・ペ・ポ)やバ行の発音で「ボフッ」とか「ボッ」という濁った音が入っていたことはありませんか?これが、歌い手や配信者の天敵「ポップノイズ」です。

なぜこんな音が入ってしまうのか。理由はいたってシンプル。それは「マイクに直接、強い風が当たっているから」です。

私たちが言葉を発するとき、口からは少なからず空気が出ています。特にパ行などは、唇を一度閉じてから一気に空気を吐き出すため、瞬間的に強い「突風」が発生します。マイクの心臓部は非常にデリケートな振動板でできており、声という「音の波」を拾うのが仕事なのですが、そこに本物の「物理的な風」が直撃すると、キャパシティを超えてしまい、あの不快なノイズとして記録されてしまうのです。

 

なぜティッシュ1枚が「最強の味方」になるのか

さて、ここでティッシュペーパーの登場です。なぜ、掃除や鼻をかむための道具が、音響機材の代わりになるのでしょうか。

ポップガードの役割は、「音(声)は通しつつ、風(吐息)だけを減衰させる」ことにあります。ティッシュペーパーは、非常に細かい繊維が複雑に絡み合ってできています。この薄い幕が、マイクに向かってくる強い空気の塊をバラバラに分散させてくれるのです。

「それなら、タオルや厚手の布の方が風をガードできるのでは?」と思うかもしれません。しかし布が厚すぎると、肝心の「歌声(高音域)」まで遮ってしまい、こもったような、まるでお風呂場で歌っているような音になってしまいます。

ティッシュペーパーのあの絶妙な薄さと適度な密度は、初心者向けのスマホ録音において、高音をそこまで殺さずに風だけをいい塩梅で防いでくれる、驚くほどバランスの良い素材なのです。何より、汚れたらすぐに捨てられる清潔さも、マイクに口を近づける宅録においては大きなメリットといえます。

 

実践!ティッシュ・ポップガードの作り方とコツ

それでは、実際にどうやってスマホにセットすればいいのか、具体的な手順を解説します。不器用な方でも30秒で終わりますので、安心してくださいね。

【用意するもの】
・スマートフォン
・ティッシュペーパー1枚(2枚重ねになっているものは、剥がして1枚にするとよりクリアになります)
・輪ゴム1本

【作り方】
1. スマホの下部(多くの機種でマイクがある場所)を、ふわっとティッシュで覆います。
2. ティッシュがピンと張りすぎないよう、少し余裕を持たせて輪ゴムで固定します。
これだけです!

ここで最大のポイントは、ティッシュをマイクに密着させすぎないことです。マイクとティッシュの間に、ほんの数ミリから1センチほどの「空気の層」を作るイメージでセットしてみてください。この隙間があることで、風の勢いがさらに弱まり、よりクリアな音が録れるようになります。

また、スマホを手に持って歌う場合は、自分の手がティッシュをカサカサと触る音が入らないように注意しましょう。できればスマホスタンドに固定して、マイクの前をティッシュのカーテンで守るようにするのがベストです。

 

ティッシュを使う際の注意点:やりすぎは禁物?

非常に便利なティッシュ・ポップガードですが、もちろん万能ではありません。いくつか覚えておいてほしい注意点があります。

まず、何枚も重ねないこと。ポップノイズが怖いからといって、3枚も4枚も重ねてしまうと、せっかくの歌声のキラキラした成分(倍音)が失われ、こもった音になってしまいます。「1枚、もしくは剥がした薄い1枚」が、スマホ録音における黄金律です。

次に、湿気の問題です。歌っていると、どうしても微細な唾液や呼気の湿気が飛びます。ティッシュが湿ってしまうと音の通りが悪くなるだけでなく、衛生面でもよくありません。1曲録り終わるごとに交換するか、少なくともその日の練習が終わったら必ず外すようにしてください。

また、見た目の問題もありますね。「よし、今からかっこいい歌動画を撮るぞ!」と気合を入れているときに、スマホに輪ゴムでティッシュが巻き付いている姿は、正直あまり映えません(笑)。もし映像も一緒に撮る場合は、画面に映らない位置で工夫するか、後から声を重ねる(アフレコ)方式にするのが良いでしょう。

 

まとめ:まずは「身近なもの」から音楽を楽しもう

今回は、スマホ宅録の救世主として「ティッシュ1枚」の活用法をご紹介しました。

お金をかけて高い機材を買うのは、いつだってできます。でも、「今あるもので何とか工夫してみる」という経験は、あなたの感性を豊かにし、音に対する理解を深めてくれます。

「機材がないから録音できない」と諦めてしまうのはもったいない!まずはティッシュを1枚、輪ゴムでスマホに巻いてみてください。そして、あなたの今の声を記録してみてください。その一歩が、将来の大きな感動に繋がっているかもしれません。

あなたの宅録ライフが、より楽しく、そしてクリアな響きになりますように!


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