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2026.01.17

コラム

合唱コンクールってなんでやるの?教育における音楽の重要性

目次

  1. 誰もが一度は通る道?合唱コンクールという「青春の試練」
  2. 「調和」を学ぶ:合唱は究極のコミュニケーション・トレーニング
  3. 科学で見る音楽教育:脳を育み、感情を豊かにする力
  4. 「言葉にできない想い」を歌に乗せて――思春期の心の救済
  5. 「衝突」こそが宝物?バラバラのクラスが一つになるプロセス
  6. 最後に:自分の「声」に自信を持つということ

誰もが一度は通る道?合唱コンクールという「青春の試練」

「男子、もっと真面目に歌ってよ!」 中学や高校の教室で、一度はこのセリフを聞いたことがあるのではないでしょうか。あるいは、放課後の練習からこっそり抜け出したくなった記憶、指揮者の熱い言葉に少し照れくさくなった瞬間……。合唱コンクールは、日本の学校教育において、ある種の「通過儀礼」のようになっています。

でも、ふと冷静に考えてみると、不思議ではありませんか?算数や理科、英語のように「将来の仕事に直結しない知識」を詰め込む時間も惜しい時期に、なぜ私たちは何週間もかけて、一つの歌をクラス全員で完成させなければならないのでしょうか。

「歌が上手くなるため」だけであれば、有志の部活動だけで十分なはずです。それでも学校が全校行事として合唱コンクールを行うのには、音楽の枠を超えた、教育上の極めて重要な意図が隠されています。今回は、その「なぜ?」を深掘りしていきましょう。

2. 「調和」を学ぶ:合唱は究極のコミュニケーション・トレーニング

合唱の最大の特徴は、一人だけが突出して上手くても「最高の合唱」にはならないという点にあります。むしろ、誰かが目立ちすぎれば全体のバランスは崩れてしまいます。

合唱とは、隣の人の声を聴き、自分の声をそこに重ね合わせ、一つの「和音」を作っていく作業です。これは、社会に出たときに最も必要とされる「他者への共感」や「協調性」を養うための、極めて実践的な訓練といえます。

自分の意見を主張するだけではなく、周りの状況を察知して調整する。大きな声が出せる人も、出せない人も、それぞれの役割(パート)を全うすることで初めて一つの物語が完成する。音楽を通じて、私たちは「多様な個性が集まって一つのものを作り上げる」という、社会の縮図を体験しているのです。

3. 科学で見る音楽教育:脳を育み、感情を豊かにする力

音楽教育が脳に与える影響については、世界中の研究者が注目しています。実は、歌うことは脳全体の広範囲を活性化させる「脳の全身運動」のようなものなのです。

歌詞という「言葉」を処理する言語野、メロディやリズムを司る感覚野、そして指揮者の動きに合わせてタイミングを測る空間認知能力。これらが同時に働くことで、脳の神経回路が強化されると言われています。特に発達段階にある子どもたちにとって、複雑な和音を感じ取ることは、思考の柔軟性を高めることにも繋がります。

また、歌うことで「オキシトシン」や「エンドルフィン」といった、幸福感や安心感をもたらすホルモンが分泌されることも分かっています。集団で同じリズムを共有し、声を合わせることで、ストレスが軽減され、クラス全体の心理的な絆が深まるという科学的な裏付けもあるのです。

4. 「言葉にできない想い」を歌に乗せて――思春期の心の救済

思春期は、心が最も揺れ動く時期です。親にも先生にも言えないイライラや、自分でも正体の分からない不安。そうした複雑な感情を、自分の言葉で表現するのはとても難しいことです。

そこで「歌」が重要な役割を果たします。プロの作詞家が練り上げた美しい歌詞や、作曲家が魂を込めたメロディは、生徒たちの心の中にある「名付けようのない感情」の受け皿になってくれます。

自分一人では言えない「希望」や「切なさ」も、歌という形なら堂々と表現できる。ステージの上で精一杯声を出すことは、溜まっていた感情を吐き出し、浄化させる「デトックス」のような効果があるのです。音楽があるからこそ、救われる心がある。教育現場における音楽は、心の安全装置でもあるといえるでしょう。

5. 「衝突」こそが宝物?バラバラのクラスが一つになるプロセス

合唱コンクールの練習過程では、必ずと言っていいほどトラブルが起きます。やる気のある生徒とそうでない生徒の温度差、リーダーの孤立、パート間の不協和音。

しかし、学校教育の狙いはまさにこの「トラブル」にあります。 どうすれば練習に来てくれるのか? どうすればこの難しいフレーズを合わせられるのか? そうやって壁にぶつかり、議論し、時には妥協し、最後には歩み寄る。この泥臭いプロセスこそが、教科書の勉強では得られない「問題解決能力」を育みます。

本番当日、ステージのライトを浴びて歌いきった後の、あのなんとも言えない達成感。それは単に「金賞を取った」から嬉しいのではなく、バラバラだった自分たちが、一つの目標に向かって時間を積み重ねてきたという「プロセスの全肯定」から生まれる喜びなのです。

6. 最後に:自分の「声」に自信を持つということ

合唱コンクールをきっかけに、歌うことの楽しさに目覚める人もいれば、「自分は音痴だから」と苦手意識を持ってしまう人もいるかもしれません。

しかし、声は一人ひとりが持つ「唯一無二の楽器」です。その楽器をどう鳴らすかを知ることは、自分自身を肯定し、表現することに直結します。もし、学生時代の思い出に背中を押されて、「もっと自分らしく歌ってみたい」と感じたなら、それはあなたの感性が今も豊かに息づいている証拠です。

オーラボイスボーカルスクールでは、合唱で学んだ「声を合わせる喜び」の先にある、あなただけの「歌う楽しみ」を全力でサポートしています。

音程や発声の基本から、表現力の磨き方まで、プロの講師がマンツーマンで寄り添います。誰かと声を合わせるのも素敵ですが、自分だけの声を磨き、自分自身の心を表現する心地よさをぜひ体験してみてください。

合唱コンクールのあの熱い気持ちを、今度はあなたの人生を彩る新しい一歩に変えてみませんか?

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