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歌がうますぎる歌マネ芸人

テレビのバラエティ番組を観ていて、思わず箸が止まってしまったことはありませんか?
「あれ? この芸人さん、面白いというより……歌、上手すぎない??」と。
かつての「モノマネ」といえば、特徴を極端にデフォルメして笑いを取るスタイルが主流でした。顔にセロハンテープを貼ったり、少し悪意のある誇張をしたりして、視聴者を笑わせるのが正義だった時代です。
しかし、近年の歌マネ界隈は様相が違います。
もちろん笑いはありつつも、その圧倒的な歌唱力と、本家へのリスペクトに溢れた再現度の高さに、感動すら覚えてしまう「アーティスト寄り」の芸人さんが増えているのです。
今回は、そんな「うますぎる歌マネ芸人」たちをピックアップ。
彼らがなぜそこまで似ているのか、プロの視点も交えながら、その凄さの秘密を深掘りしてご紹介します。
目次
憑依レベルの再現度! Mr.シャチホコ
まず最初にご紹介するのは、今や歌マネ界の若きエースとも言えるMr.シャチホコさんです。
和田アキ子さんのモノマネで大ブレイクしたので、「あぁ、あのアッコさんの人でしょ?」というイメージが強いかもしれません。
しかし、彼の真骨頂は、実はMr.Childrenの桜井和寿さんの歌マネにあります。
目を閉じて彼の歌う『Tomorrow never knows』や『Sign』を聴いてみてください。「えっ、CD流してる?」と錯覚するほどのクオリティです。
彼がすごいのは、単に声質が似ているだけではない点です。
「粘り気」まで再現する分析力
Mr.シャチホコさんの凄さは、桜井さん特有の「ねっとりとした歌い回し」や「母音の処理」を完璧にコピーしているところにあります。
例えば、普通に「明日(あした)」と歌うところを、桜井さん風に「あぁしぃたぁ〜」と、少し音をしゃくり上げたり、母音を混ぜたりするテクニック。
さらに、高音部分で喉を少し絞って出す、あの切ない響き(ミックスボイス的な発声)まで使いこなしています。
これは、単に声帯模写をしているだけでなく、「桜井さんがどうやって息を吸い、どうやって口を開けているか」という身体の使い方まで研究し尽くしている証拠です。
和田アキ子さんのマネをしている時の野太い声とは全く違う発声を使っているので、その喉の器用さには脱帽するほかありません。
喉を操る変幻自在の分析家! 松浦航大
続いてご紹介するのは、YouTubeやテレビ番組で「七色の声を持つ男」として話題沸騰中の松浦航大(まつうら こうだい)さんです。
彼は「芸人」という枠を超え、ボーカルグループ『aoiro』のメンバー(現在は活動休止中)としても活動する現役のシンガーなのですが、そのモノマネ技術はもはや「コピー」の域に達しています。
声帯をミリ単位で調整する「喉のエンジニア」
松浦さんの凄さは、平井堅さん、米津玄師さん、King Gnuの井口理さんなど、全く声質の異なるアーティストを瞬時に使い分ける切り替えの速さにあります。
普通のモノマネは「雰囲気を似せる」ことから入りますが、松浦さんのアプローチは非常に理論的です。
「平井堅さんの時は、喉仏を下げて口の中を縦に開ける」
「米津さんの時は、舌の奥を盛り上げて鼻に響かせる」
といったように、アーティストごとの「喉の形」や「共鳴ポイント」を解剖学的に分析し、自分の身体を使って完全に再現しているのです。
実際に彼のYouTubeチャンネルでは、どうやって声を似せているかを解説しているのですが、その説明はまるでボイストレーナーそのもの。
「声質が違うから無理」と諦めず、身体の使い方を変えれば誰の声でも出せることを証明してくれる、まさに「声の魔術師」と言えるでしょう。
もはや本家? 驚異の歌唱力を持つ新星! Nanami
「この人の歌声を聴くためにチャンネルを変えるのをやめた」
そんな視聴者が続出したのが、新世代の歌マネ女王、Nanami(ななみ)さんです。
彼女の名前を一躍有名にしたのは、あの難曲、Adoさんの『うっせぇわ』の歌マネでしょう。
変幻自在の「カメレオンボイス」
Adoさんの歌い方は、地声、裏声、がなり声(エッジボイス)を高速で切り替える非常に難易度の高いものです。
Nanamiさんは、これを涼しい顔で完コピしてしまいます。
さらに驚くべきは、彼女のレパートリーの広さです。
DREAMS COME TRUEの吉田美和さんのようなパワフルで突き抜けるような高音から、aikoさんのような甘く丸い声、さらにはmiletさんのような低音の響きが特徴的な洋楽っぽい発声まで、瞬時に声を「着替える」ことができます。
これは、彼女が自分の本来の声(地声)を強固に持った上で、口の中の広さや、響かせる場所(鼻腔や胸など)をコントロールする技術に長けているからです。
「似ている」を通り越して、「普通にカバーアルバムを出してほしい」と願うファンが多いのも頷けます。
「似ている」の正体とは? 芸人から学ぶ上達のヒント
さて、ここまで3名の天才的な芸人さんを紹介してきましたが、彼らに共通していることは何でしょうか?
それは、「耳の良さ(聴く力)」と「観察眼」です。
歌が苦手な人の多くは、「自分がどう歌いたいか」ばかりに意識がいってしまい、「本家がどう歌っているか」を実はあまり聴いていません。
一方で、歌マネ芸人の皆さんは、まるで顕微鏡で音を見るかのように、原曲を細かく分析しています。
- 「ここでは息を吸わずに繋げているな」
- 「語尾を少しだけフォール(音を下げる)させているな」
- 「『ありがとう』の『あ』を、『は』に近い音で発音しているな」
こういった細かいニュアンスの集合体が、「その人らしさ」を作っています。
彼らの芸を見ていると、「歌が上手くなる一番の近道は、憧れの歌手の完全コピーである」というボイストレーニングの定説が、あながち間違いではないことに気付かされます。
もしあなたがカラオケで「もっと上手く歌いたい」と思ったら、まずは彼らのように、好きな歌手のモノマネから始めてみるのがおすすめです。
最初は恥ずかしいかもしれませんが、「なりきる」ことで、今まで出せなかった高い声が出たり、ビブラートがかかったりすることは、医学的にもよくある話なんですよ。
まとめ:モノマネは最高の「聴く力」の証明
笑いと感動を同時に届けてくれる、うますぎる歌マネ芸人の皆さん。
彼らがステージで輝いているのは、元々の才能はもちろんですが、それ以上に「対象への深い愛とリスペクト」があるからこそでしょう。
ただ似ているだけではなく、その歌手の魅力の核心を突いているからこそ、聴いている私たちは心が震えるのかもしれません。
次にテレビで彼らを見かけたときは、ぜひ「どこをどう真似しているのか?」という視点で耳を傾けてみてください。
きっと、歌うことの奥深さと楽しさが、もっと発見できるはずです。
【この記事を書いた人・スクール紹介】
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「モノマネ」は立派な技術です。
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