閉じる閉じる

ニュース・ブログ

教室のロビー 教室のロビー

不安定な「震え声」にさよなら!歌声コントロールをマスターする秘訣

カラオケで気持ちよく歌っているとき、ふと自分の声が気になったことはありませんか?

「あれ? ビブラートをかけているつもりはないのに、なんだか声がブルブル震えている……」
「ロングトーンを綺麗に伸ばしたいのに、最後の方で声がヨレてしまう」

そんな経験、一度はあるのではないでしょうか。意図してかけている美しいビブラートなら良いのですが、自分の意思とは関係なく声が震えてしまうと、どうしても「不安定」「自信がなさそう」という印象を与えてしまいがちです。

「私は音痴だから仕方ないのかな」「生まれつきの声質のせい?」と諦めてしまうのはまだ早いです! 実はその「震え」、あなたの歌声のコントロール機能がまだ開発途中であることを教えてくれているサインに過ぎません。

今回は、なぜ声が勝手に震えてしまうのかという原因を解き明かし、誰でも安定したブレない歌声を手に入れるための具体的なトレーニング方法を徹底解説します。専門的な知識がなくても大丈夫。今日からすぐに実践できる内容ばかりですので、ぜひ最後までお付き合いください。

 

 

1. そもそも「悪い震え」と「良いビブラート」は何が違う?

本題に入る前に、少しだけ整理しておきましょう。「声が揺れる」こと自体は悪いことではありません。プロの歌手が使う「ビブラート」も声の揺れですが、これは聴き手に心地よさを与える高度なテクニックです。

では、悩みの種となる「不安定な震え」と「ビブラート」の決定的な違いは何でしょうか?

それは、「コントロールされているかどうか」です。

ビブラートは、揺らす幅や速さを歌手自身がコントロールして生み出しています。一方で、今回取り上げる「不安定な震え」は、車で例えるならハンドルを握っている手が滑って小刻みに揺れてしまっているような状態。これをボイトレ用語では「ちりめんビブラート」などと呼ぶこともありますが、これは意図しない筋肉の緊張や息の不安定さから来るもので、聴いている人には「苦しそう」「不安定」という印象を与えてしまいます。

この「コントロール不能な震え」をなくし、真っ直ぐに伸びる声を手に入れることが、歌上達への第一歩なのです。

 

2. なぜ声が不安定に震えてしまうのか? 主な3つの原因

では、なぜ意図せず声が震えてしまうのでしょうか? 精神的な緊張ももちろんありますが、技術的な原因は大きく分けて以下の3つに集約されます。

原因1:息(ブレス)の支えが足りない

歌声の原料は「息」です。声帯は、肺から送られてくる空気の力で振動して音を出します。

ここでイメージしてほしいのが、風にたなびく旗です。一定の強い風が吹いていれば旗はバタバタと力強くはためきますが、風が弱かったり強弱が不規則だったりすると、旗の動きはヨレヨレと不安定になりますよね。

声もこれと同じです。肺から送り出される息の量や圧力(呼気圧)が一定でないと、声帯を安定して振動させ続けることができず、結果として声がフラフラと揺れてしまいます。特に、フレーズの語尾で息が続かなくなって震えてしまうケースは、この「息の支え不足」が最大の原因です。

原因2:喉(声帯周り)に力が入りすぎている

声帯のイラスト

「高い声を出さなきゃ!」「上手に歌わなきゃ!」と意気込むあまり、喉にグッと力が入っていませんか?

喉仏の周りや首筋、肩などに無駄な力が入ると、声帯の周りの筋肉がガチガチに固まってしまいます。本来、声帯はゴムのように柔軟に伸縮して音程を作る器官です。しかし、周りの筋肉が硬直すると声帯もスムーズに動けなくなり、痙攣(けいれん)のような細かい震えを起こしてしまいます。

これが、高音域で声がビリビリと震えたり、詰まったような声になったりする原因です。いわゆる「喉声(のどごえ)」の状態ですね。

原因3:共鳴腔(響かせるところ)が使えていない

楽器には必ず、音を響かせるための空洞(ボディ)があります。ギターなら木のボディ、トランペットなら金属の管です。人間にとってのボディは、口の中(口腔)や鼻の奥(鼻腔)、喉の奥(咽頭腔)などの空間です。

これらの空間をうまく響かせることができないと、小さな音量しか出せません。すると、脳は「もっと音を出さなきゃ」と指令を出し、無理やり声帯を締め付けて音を大きくしようとします。この無理な締め付けが、声の震えを引き起こすのです。

 

3. 不安定な震えを改善する! 具体的なトレーニング法

原因がわかれば、あとは対策あるのみです。不安定な震えを克服するためのキーワードは、「土台となる呼吸」「力みのない発声」の2つ。

ここからは、自宅でも簡単にできる具体的なトレーニング方法を3つのステップでご紹介します。

 

ステップ1:土台を固める「腹式呼吸」の安定化

家を建てるときに基礎工事が重要なように、歌声の基礎は「呼吸」です。まずは息をコントロールする筋肉を目覚めさせましょう。

1. ロングブレス練習

地味ですが、最も効果的な練習法です。

  • 方法:まず、口から息を全部吐き切ります。次に、鼻から深く息を吸い込み、お腹周りを風船のように膨らませます(これが腹式呼吸です)。
  • 実践:吸い込んだ息を、歯の間から「スーッ」と摩擦音を立てながら吐き出します。このとき、細く、長く、一定の強さで吐き続けるのがポイントです。
  • 目標:最初は20秒くらいから始め、30秒、40秒と伸ばしていきましょう。吐き終わりにお腹が急に凹んだり、息が弱くなったりしないよう、「一定の圧」をキープする感覚を養います。

 

2. スタッカート呼吸練習(ドッグブレスの応用)

歌の中では、瞬発的な息のコントロールも必要です。

  • 方法:「ハッ、ハッ、ハッ」と短く鋭く息を吐きます。
  • ポイント:息を吐く瞬間に、お腹の下の方(おへその下あたり)がポンと前に出る、あるいは硬くなる感覚を意識してください。手でお腹を触りながらやると分かりやすいでしょう。

これにより、横隔膜(おうかくまく)という呼吸筋が鍛えられ、声が震えそうになったときに「お腹で支える」ことができるようになります。

 

ステップ2:喉の力を抜く「リップロール」と「ハミング」

次に、喉の無駄な力み(りきみ)を取り除くトレーニングです。歌う前にこれを行うだけで、声の出しやすさが劇的に変わります。

1. リップロール(唇プルプル)

ボイトレの定番ですが、効果は絶大です。

  • 方法:唇を軽く閉じ、息を吐いて「プルルルルル……」と唇を震わせます。子供の頃に遊んだような感覚でOKです。
  • 実践:唇を震わせながら、好きな曲のメロディーや「ドレミファソファミレド」といった音階を歌ってみましょう。
  • 効果:リップロールをしている間は、物理的に喉に力を入れることが難しくなります。つまり、強制的に「脱力した状態」で声帯を動かす練習になるのです。高音が苦手な方も、リップロールなら楽に出るはずです。

 

2. 優しいハミング練習

「んー」と鼻歌を歌うハミングも、喉のリラックスに最適です。

  • 方法:口を軽く閉じ、「ンー(Mの音)」で発声します。
  • ポイント:このとき、喉ではなく、鼻の付け根や眉間、頭のてっぺんに音が響いてビリビリしているのを感じてください。
  • コツ:大きな声を出す必要はありません。蚊の羽音のようなイメージで、優しく響かせます。これにより、喉を締め付けずに「響き」で声を出す感覚が掴めます。

 

ステップ3:不安定な音域を徹底トレーニング

「いつもサビの入り口で震えてしまう」「低い音から高い音に移動するときにヨレる」といった、特定の苦手箇所がある場合のアプローチです。

苦手な音域のウォーミングアップ

いきなり歌詞を歌おうとすると、どうしても「上手く歌おう」という意識が働き、喉が閉まってしまいます。

  1. まず、苦手なフレーズをリップロールだけで歌ってみます。これを3回繰り返します。
  2. 次に、ハミングで同じフレーズを3回歌います。
  3. 最後に、歌詞をつけて歌ってみましょう。

不思議なことに、最初よりも声がスムーズに出るようになっているはずです。これは、リップロールやハミングで「喉を開く」「息を流す」感覚を体に覚え込ませてから歌うことで、筋肉が正しい動きを記憶してくれるからです。

練習時のポイントは、「最初から大きな声を出さないこと」。まずは小さな声で、一本の糸を紡ぐように丁寧に、安定性を最優先して練習し、徐々に音量を上げていくのが遠回りのようで一番の近道です。

 

いますぐできる! 歌唱時の3つのチェックポイント

最後に、いざ歌うという瞬間に意識するだけで安定感がアップする「魔法のチェックポイント」を3つ伝授します。

① 歌い出しの「深呼吸」を儀式にする

歌い始める直前、浅い呼吸になっていませんか? 胸だけで吸う浅い呼吸は、喉周りの筋肉を緊張させます。
歌う直前には、必ずお腹全体が膨らむような深い呼吸を意識的に行ってください。そして、歌っている最中もその「お腹の張り」を少し意識し続けることで、息の支えが安定し、声の震えが止まります。

② 顎(あご)をダラーンとゆるめる

緊張すると、人間は無意識に歯を食いしばったり、顎に力が入ったりします。顎が固まると、喉も連動して固まってしまいます。
高音を出すときこそ、意識して顎の力を抜き、ポカーンと口を開けるイメージを持ちましょう。口を横に引く(イーの口)と力が入りやすいので、縦に開くイメージがおすすめです。

③ 目線は「少し上」、背筋は「スッ」

歌詞を見ようとして下を向いたり、猫背になったりしていませんか? 首が曲がると気道が圧迫され、声が通りにくくなります。
マイクを持つときは背筋を伸ばし、目線を自分の身長より少し高い位置に向けましょう。これだけで気道が真っ直ぐになり、喉が自然と開きやすくなります。物理的に声の通り道を確保してあげるだけで、声の安定感は驚くほど変わります。

 

まとめ:正しい積み重ねで、歌声は必ず安定する

今回は、歌声が不安定に震えてしまう原因と、その解決策について解説しました。

改めて要点をおさらいしましょう。

  • 声の震えの正体は、息の支え不足喉の過度な力み
  • 解決の鍵は、腹式呼吸による土台作りと、リップロールなどによる脱力。
  • 歌うときは姿勢と目線を正し、リラックスを心がける。

「安定した歌声」は、特別な才能を持った人だけの特権ではありません。正しい知識を持ち、体の使い方を少しずつ変えていけば、誰でも必ず手に入れることができます。

まずは毎日5分、お風呂に入っているときや寝る前の隙間時間に、腹式呼吸やリップロールを試してみてください。「あ、今日は声が出しやすいかも」という小さな変化が、やがて自信に満ちた力強い歌声へと繋がっていきます。

焦らずじっくり、あなたの声を磨いていきましょう!


「自分一人では正しくできているか不安…」「もっと本格的に自分の声と向き合いたい!」

そんな方は、プロのボイストレーナーに相談してみるのも一つの近道です。
私たちのスクールでは、一人ひとりの声の悩みに寄り添ったオーダーメイドのレッスンを行っています。


▶ オーラボイスボーカルスクールの詳細はこちら

あなたの「理想の歌声」を見つけるお手伝いをさせてください。体験レッスンでお待ちしています!