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レディオヘッドのボーカルがすごい!—トム・ヨークの声を語る
トム・ヨークのように歌いたいあなたへ

音楽を好きな人なら、一度は「この声、なんだ…」と立ち止まったことがあるはず。その声こそが、レディオヘッド(Radiohead)のボーカリスト、 トム・ヨーク のもの。
彼の歌声は、透き通るようなファルセットから、引き裂くようなシャウトまで、多彩な表情を持ち合わせています。
本記事では「なぜ彼の声が“すごい”と言われるのか」をファン目線で熱く語りつつ、彼の楽曲をカバーしたい人向けに“声の使い方・歌い方のコツ”も紹介します。音楽に詳しくない方にも伝わるように、できるだけやさしく書いてみます。
なぜ トム・ヨーク の声は “すごい” と言われるのか?
まず、トム・ヨーク の声は多くの音楽ファン・批評家から「時代を代表するボーカル」の一人と評価されています。Wikipedia でも「歌唱力、ファルセットを得意とする」旨が紹介されています。
最近のインタビューでは、トム・ヨーク 自身が「自分の声が“高すぎて扱いづらい”と感じたことがあったが、やがてその不器用さも受け入れるようになった」と語っています。
この “弱みも含めて声を肯定する態度” が、彼のボーカル表現の説得力をより強めていると思います。
さらに、トム・ヨーク の歌唱では “不安定さ” や “危うさ” がむしろ“美”として扱われることが多く、完全な完璧さを目指すよりも、揺れや変化が感情を伝える手段になることもあります。
声のスタイル・特徴を紐解く
では、具体的にどこが “すごい” のかを、声のスタイル・技法面から見ていきましょう。
ファルセット/ハイレジスターへの巧みな移行
トム・ヨーク は高い声域を使うとき、ファルセット(裏声)に頼ることが多いですが、それだけではありません。地声とファルセットの中間的な “ミックス・ボイス” を使って、滑らかな移行を実現することもあります。
その移行が自然なので、「突然裏声になる」感じが少なく、聴き心地の良さにつながっています。
マイクテクニック・距離感の使い方
Sound On Sound の記事では、トム・ヨーク はマイクを使った距離感・角度の使い方にもこだわっており、マイクを顔から少し離したり、あえてマイクに近づいてニュアンスを揺らすような歌い方をする、と言われています。
このテクニックにより、声に“ブレス感”や“ささやき感”を出すことができます。それが、彼の歌声に “近さ” や “息遣い” を感じさせる要因の一つだと思います。
不規則なフレージング・抑揚の豊かさ
トム・ヨーク の歌い回しは常に直線的ではありません。意図的にフレーズの始まりをずらしたり、語尾を伸ばしたり、タイミングをずらしたりする“歌いの揺らし”を多用します。これによりリズムの裏側に“遊び”が生まれ、聴き手の耳を引きつけます。
楽曲進化と声の変化
彼らのキャリアを俯瞰する分析(音響コーパス研究)では、初期から後期への変遷でテンポが落ち、明るさ(brightness)が減少している傾向が指摘されています。
つまり楽風の変化とともに、声の質感や歌い方も進化してきたわけです。初期のアルバム『Pablo Honey』から『OK Computer』、さらには『Kid A/Amnesiac』以後の実験的なサウンドにも適応してきた柔軟性が、彼のすごさを物語っています。
彼の歌声が光る楽曲例
- Creep:レディオヘッドの初期代表曲。抑えたバラード調から中盤にかけてシャウト調になるダイナミクスが魅力。
- Lotus Flower:シンセや手拍子を使ったグルーヴ重視の楽曲。トム・ヨーク のファルセットとリズムの絡みが印象的。
- Follow Me Around:比較的シンプルな構造だが、繊細な表現力が問われる曲。トム・ヨーク の声のニュアンスを味わうには良い素材。
- Daydreaming:ピアノ主体の静謐なサウンドに乗せて、トム・ヨーク の柔らかく、そして確信的な歌が胸に響きます。
レディオヘッドの曲を上手に歌うためのコツ
- 原曲を“声に集中して”聴き込む
どこで息を吸っているか、どこで音を揺らしているか、どこを引っ張っているかを注意して聴くことが第一歩。 - ミックス〜裏声移行の練習
高音部分やファルセット部分は、裏声だけで飛ばそうとすると疲れやすいため、“ミックスボイス”を意識して滑らかにつなぐ練習を。 - 抑揚・揺らしを意識してタイミングをずらす
語尾を少し引き伸ばすなどして“揺れ”を生むと、よりトム・ヨーク 風の雰囲気が出ます。 - マイクとの距離・角度を使う
音量を抑えたいパートではマイクを少し離す、語り口やささやき調ならマイクに近づくなど、マイク操作も再現してみましょう。 - 歌詞の意味・感情を身体に落とし込む
内省的な歌詞が多いので、歌詞の感情を自分の中で“体感”してから声に乗せると説得力が増します。 - 無理をせず余裕あるキーで始める
最初は半音〜全音下げで練習し、慣れたらオリジナルキーに挑戦していきましょう。
まとめ:声を武器にするってこういうことだ!
トム・ヨーク はただ声が高い・美しいだけじゃない。揺らぎや不安さえも表現として活かし、聴き手の感情を揺さぶる存在です。
真似をしようとするなら、コピーよりも「自分の声で解釈する」を意識して。トム・ヨーク の声から学べるのは、“声で世界を作る力”なのかもしれません。
レディオヘッドの楽曲を上手に歌いたくなったら、オーラボイスボーカルスクールにお越しください。
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