閉じる閉じる

ニュース・ブログ

教室のロビー 教室のロビー

歌がもっと上手くなる歌詞カードの作り方

「練習するぞ!」と意気込んで、カラオケに行ったり自宅で歌ったりする時、皆さんは何を見て歌っていますか?
カラオケのモニター画面でしょうか? それとも、スマートフォンの歌詞サイトの画面でしょうか?

もちろん、歌詞を覚えるためにそれらを見るのは間違いではありません。
ですが、もしあなたが「もっと効率よく歌が上手くなりたい」「プロのような表現力を身につけたい」と本気で思っているなら、ぜひおすすめしたいアイテムがあります。

それは、「自分だけの専用歌詞カード」です。

「え? 今どき紙の歌詞カード? スマホで十分じゃない?」
そう思われた方もいるかもしれませんね。私も便利なデジタルツールは大好きですが、歌の練習、こと「上達」という点においては、アナログな(あるいは書き込みができる)歌詞カードに勝るものはないと断言できます。

プロの歌手や、レコーディングの現場にいるアーティストで、歌詞カードを持たずに(あるいは真っ白な歌詞カードのままで)歌っている人はまずいません。
彼らの手元にある紙は、メモや記号で真っ黒になっていることがほとんどです。

今回は、そんな「歌が上手くなる魔法の地図」とも言える、最強の歌詞カードの作り方と、その活用法についてじっくり解説していきましょう。
これを実践するだけで、あなたの練習効率は劇的に変わるはずです。

なぜ「見るだけ」ではダメなのか?歌詞カードの役割

まず、なぜわざわざ歌詞カードを自作する必要があるのか、その理由からお話しします。
スマホの画面で歌詞を追っている時、私たちは無意識に「文字情報」として言葉を認識しています。「次は『愛してる』って歌詞だな、よし歌おう」という具合ですね。

しかし、歌というのは「言葉」であると同時に「音」であり「リズム」であり「感情」です。
画面に表示されるただのテキストには、以下の情報が含まれていません。

  • どこで息を吸えばいいのか(ブレス)
  • どこを強く歌い、どこを弱く歌うのか(抑揚)
  • 語尾を伸ばすのか、切るのか(リズム処理)
  • 地声なのか、裏声なのか(発声)

これらは、楽譜を見れば書いてあることもありますが、ポップスの練習で常に楽譜を用意するのはハードルが高いですよね。
そこで役立つのが、歌詞カードなのです。

歌詞カードを自作するということは、ただ歌詞を書き写すことではありません。
自分自身の歌い方の設計図、あるいは「迷子にならないための地図」を作ることと同義なのです。
頭の中だけで「ここは強く歌おう」と思っていても、歌っている最中には忘れてしまいがち。でも、地図に書いてあれば、迷うことなくその表現を再現できます。これが、歌詞カードを作る最大のメリットです。

 

準備編:書き込み前提の「余白」を作ろう

では、実際に歌詞カードを作ってみましょう。
手書きでも、パソコン(Wordやメモ帳など)を使っても構いませんが、一つだけ絶対に守ってほしいルールがあります。

それは、「行間を広くとる」ことです。

市販の歌詞カードやネットの画面は、スペースの都合上、歌詞がギチギチに詰め込まれていますよね。あれでは、大切な「歌のヒント」を書き込む隙間がありません。
自分で作る時は、贅沢にスペースを使いましょう。

【おすすめのフォーマット】

  • 文字サイズは少し大きめにする(パッと見て認識できるように)
  • 行間は「2行分」くらい空ける(ダブルスペース)
  • 上下左右の余白も広めにとっておく(気づいたことをメモするため)
  • A4用紙1枚に収まらなくてもOK(2〜3枚になっても見やすさ重視!)

この「余白」こそが、あなたの上達スペースです。
ここにこれから、あなただけの歌の設計図を描き込んでいくのですから、キャンバスは広いほうがいいに決まっています。
最近ではタブレット端末とタッチペンを使って、PDF化した歌詞に書き込む方も増えていますが、それでも基本は同じ。「書き込めるスペースを確保する」ことから始めてください。

 

実践編:何を書き込む?上達のための3つの記号

真っ白で広々とした歌詞カードができたら、いよいよ「音」を可視化していきます。
原曲を何度も聴き込みながら、以下の3つのポイントを書き込んでみてください。
ペンは、黒ではなく「赤」や「青」など、歌詞とは違う色を使うのがおすすめです。

1. ブレス記号(息継ぎの場所)
これが最も重要です!
歌が苦しくなったり、リズムが走ってしまったりする原因の9割は、呼吸のタイミングが決まっていないことにあります。
歌手がどこで息を吸っているかをよーく聴いて、その場所に「V」「’」などのマークを付けましょう。
「え、こんな中途半端なところで吸ってるの?」という発見があるかもしれません。それがその曲のグルーヴ(ノリ)を作っている正体です。

2. 音程の動き(アクセントやピッチ)
サビなどで一番盛り上がる高い音には「↑」、逆に低く落ち着かせる場所には「↓」
あるいは、強く歌いたい文字を「◯」で囲むのも良いでしょう。
また、しゃくり(下からずり上げる歌い方)や、フォール(語尾を落とす歌い方)など、細かいニュアンスも矢印で書いておくと、再現性が高まります。

3. 感情やイメージのメモ
これは記号というより演出メモです。
「ここは優しくウィスパーボイスで」「ここでは怒りを込めて」「誰かに語りかけるように」といった具体的なイメージを余白に書き込みます。
抽象的な言葉でも構いません。「雲が晴れる感じで」とか「深夜の部屋で一人」とか、自分がその気分になれる言葉を添えておきましょう。

 

「可視化」がもたらす驚きの練習効率アップ

さて、ここまで手間をかけて歌詞カードを作ると、実際の練習はどう変わるのでしょうか?
最大のメリットは、「練習の再現性が高まる」ことです。

何も見ずに練習していると、「さっきは上手く歌えたのに、今はなんだか変だぞ?」ということがよく起こります。
これは、偶然上手くいっただけで、身体が覚えきれていない証拠です。
しかし、書き込み済みの歌詞カードを見ながら歌えば、「ここはブレスを深く吸う」「ここは優しく入る」という指示が常に目に入ります。

つまり、「毎回同じクオリティで練習ができる」ようになるのです。

また、自分の弱点も明確になります。
「いつもこの『V』マークのところで息が吸えていないな」と気づけば、そこだけを重点的に練習すればいいのです。
漫然とフルコーラスを何度も歌うよりも、課題を見つけて部分練習をするほうが、上達のスピードは何倍も早くなります。

「見えない音を見える形にする」。
たったこれだけのことですが、脳へのインプット量が変わり、結果として喉のコントロールもスムーズになります。
これが、歌詞カード作りが「歌が上手くなる近道」と言われる所以なのです。

 

おわりに:あなただけの「攻略本」を作ろう

いかがでしたでしょうか。
「たかが歌詞カード」と侮るなかれ。それは、あなたの歌声を理想に近づけるための、世界に一つだけの攻略本になります。

最初は面倒に感じるかもしれませんが、一度作ってみると、歌の解像度が驚くほど上がるのを実感できるはずです。
「あ、アーティストはここでこんな表現をしていたんだ!」という発見自体も楽しいものですよ。
次の練習からは、ぜひお気に入りのペンと紙を用意して、音楽を「目」でも楽しんでみてくださいね。


「自分で書き込んでみたけれど、合っているのか自信がない…」
「ブレスの位置や、表現の付け方をプロに教えてほしい!」

そんな時は、私たちにお任せください。
オーラボイスボーカルスクールでは、生徒さん一人ひとりの課題に合わせた、きめ細やかな指導を行っています。

レッスンの中で、講師と一緒に歌詞カードへの書き込みを行うこともよくあります。
「ここで息を吸うと楽だよ」「ここはこんなイメージで歌ってみよう」といったプロのアドバイスを書き込めば、そのカードは一生の宝物になるはずです。

まずは無料体験レッスンで、あなたの歌がどう変わるか試してみませんか?
あなただけの歌の地図を、一緒に作り上げましょう!

オーラボイスボーカルスクールの詳細はこちら